「副業を始めたいけど、何から手をつけていいかわからない」「応募しても全然通らない」――そんな悩みを持つ方にこそ読んでほしいのが、今回ご紹介する“スカウト型”副業の始め方です。特に重要なのが、企業に見つけてもらうための「Web職務経歴書」の書き方。この記事では、スカウトされる人の共通点や、プロフィール文の作成ポイント、実績の伝え方など、すぐに実践できるテクニックを解説します。
Web職務経歴書とは?履歴書との違いと役割
職務経歴書の目的と重要性
職務経歴書は、これまでの業務経験やスキル、実績を応募企業に伝えるための重要な書類です。特にWeb業界では、ポートフォリオや自己表現の一部として職務経歴書のクオリティがそのまま評価に直結するケースも多く見られます。企業はこの書類を通して「この人は現場で活躍できるか」「即戦力になりうるか」を判断します。
また、転職者にとっても、自分のキャリアを言語化し整理する機会となるため、今後の方向性を見定める意味でも有益です。とりわけ職種ごとに求められる実績やスキルが異なるWeb業界では、単なる業務羅列ではなく、成果やプロセスを具体的に伝える工夫が重要になります。
履歴書との違いと使い分け
履歴書は、氏名・住所・学歴・職歴などの基本情報を網羅的に記載するものですが、職務経歴書は過去の業務内容をより詳細に記述し、自己アピールを行うための書類です。特にWeb職の場合、「どのようなプロジェクトで」「どんな役割を担い」「どのような成果を出したか」を記すことが評価の鍵となります。
例えば、履歴書には「2021年4月 株式会社A 入社」としか書けませんが、職務経歴書では「Webディレクターとして5名のチームをマネジメントし、SEO流入を3ヶ月で150%に改善」など、数字や具体性をもって書くことが可能です。選考でより重視されるのは職務経歴書であることが多く、自己ブランディングの意味でも重要性が増しています。
書き方の基本ステップ
記載形式の選び方(編年体・逆編年体・キャリア形式)
職務経歴書には主に3つの記載形式があります。
- 編年体形式:時系列順にキャリアを記載する形式。キャリアが一貫している方におすすめです。
- 逆編年体形式:最新の職務から遡って記載する形式。最近の経験を強調したい場合に有効です。
- キャリア形式:職務内容ごとにまとめて記載する形式。職種をまたぐ場合や、副業・複業を含めたい場合に適しています。
Web業界では複数のプロジェクトに携わるケースが多いため、逆編年体形式かキャリア形式が効果的な場合が多いです。どの形式が自分の強みをもっとも伝えやすいかを基準に選ぶとよいでしょう。
タイトル・氏名・日付の記載方法
職務経歴書の冒頭には、タイトルとして「職務経歴書」と中央上部に記載し、その下に氏名(フルネーム)、作成日を記載します。日付は提出予定日直前に更新し、常に最新のものにしておくのが望ましいです。
また、連絡先(メールアドレスや電話番号)も冒頭か末尾に明記しておくと採用担当者が連絡を取りやすくなります。フォーマットの乱れや表記の揺れがあると信頼性を損なうため、統一性に注意しましょう。
職務要約の書き方とポイント
職務要約は、全体のキャリアのハイライトを簡潔にまとめる重要な部分です。3〜5行程度で、「これまでどのような業務に従事し」「どんな強みを持ち」「今後どんなキャリアを志向しているか」を明記します。
たとえば、
Web制作会社にて5年間、ディレクション業務に従事。SEOや広告運用を含むマーケティング施策にも関与し、サイト流入数の改善に貢献。現在はプロジェクトマネージャーとして複数案件を統括中。今後は事業企画にも挑戦したいと考えています。
このように、過去・現在・未来のキャリア要素をバランスよく含めると、読み手に強い印象を与えることができます。
勤務先企業の情報の記載方法
勤務先の企業名だけでなく、事業内容・従業員規模・所属部署の概要などを一言添えると、背景が伝わりやすくなります。
例:
株式会社〇〇(Web制作・運用支援/従業員数50名)
特に中小企業やスタートアップの場合、企業の知名度がないことも多いため、簡潔にでも情報を添えることで職務内容の理解度が深まります。
職務経歴・職務内容・実績の具体的な書き方
もっとも重要なパートである「職務経歴」では、次の順で記述すると読みやすくなります。
- 在籍期間(年月)
- 企業名と部署名
- 担当業務・職位
- 具体的な業務内容
- 実績(できれば数値で)
実績は可能な限り「改善率」「売上」「PV数」「CV率」など具体的な指標で記載することがポイントです。
例:
Webディレクターとして、コーポレートサイトのリニューアルを担当。UX改善により直帰率を25%→15%に改善。プロジェクトマネジメントツールの導入を主導し、納期遅延率を30%から5%に削減。
このように成果を数値で表すことで、説得力が格段に増します。
保有資格・スキルの効果的な記載方法
資格は業務に直結するものを優先し、難易度や取得時期も併記しましょう。Web職においては「Google Analytics認定資格」「Web解析士」「HTML5プロフェッショナル認定」などが評価される傾向にあります。
スキルは以下のようにカテゴリーごとに整理すると見やすくなります。
- デザインツール:Photoshop / Figma / Adobe XD
- コーディング:HTML / CSS / JavaScript / jQuery
- マーケティング:SEO / 広告運用 / GA4
使えるだけでなく「どのような文脈で活用したか」まで書けると実務力のアピールになります。
自己PRの構成とアピールポイント
自己PRでは「実績」と「姿勢」の両面からアピールするのが理想です。自分の強みがどのように価値提供につながるかを意識しましょう。
構成例:
- 強みの主張(例:課題解決型のディレクションが得意)
- 具体的なエピソード
- その結果どう評価されたか(チームや上司の声)
- 応募企業にどう貢献できるか
文章の長さは300〜400文字を目安に、定量・定性の両面を意識して記載すると効果的です。
職種別の書き方ポイント
編集・ライター職の職務経歴書の書き方
編集・ライター職は「どのようなメディアで」「どんなテーマを扱い」「読者にどんな価値を提供したか」が評価の中心となります。単に「記事を執筆」とするのではなく、「SEO順位」「SNSでの拡散数」「PV数」など、成果が分かる情報を積極的に盛り込みましょう。
例:
オウンドメディアにて月間10本の記事を担当。SEO記事の中で「副業 方法」に関する記事がGoogle検索1位を獲得し、月間PVが約3万を記録。企画・構成・執筆・編集まで一貫して担当。
「文章力」だけでなく、「企画力」「構成力」「情報整理力」も評価ポイントになるため、職務経歴書でもこれらが伝わるように書くと効果的です。
Webディレクター・プロデューサー・プランナー職の職務経歴書の書き方
この職種では、プロジェクト全体の管理能力や、関係者との調整力、数値目標達成の実績が問われます。職務経歴書では「誰と」「どんな工程を」「どうコントロールしたか」に加え、「リリース後の効果」まで記載することが理想です。
例:
企業LP制作のディレクションを担当。デザイナー3名、エンジニア2名と連携し、納期遵守率100%を維持。リニューアル後のCV率は1.2%→3.5%に改善。定例会の実施や仕様書テンプレートの改善を通じて業務効率化を図った。
プロジェクト単位で成果を書くと、評価されやすくなります。
Webエンジニア職の職務経歴書の書き方
エンジニア職では「開発環境」「使用技術」「担当工程」「課題と対応策」が主な評価軸です。単に「サイトを構築」と書くのではなく、「どのフレームワークを使ったか」「どの部分の実装を担当したか」まで具体的に記載することが求められます。
例:
フロントエンドエンジニアとしてVue.jsを用いたECサイト開発に参画。商品詳細ページの非同期表示を実装し、ページ表示速度を2秒短縮。GitHubでのコードレビューも主導し、品質担保に貢献。
また、セキュリティや運用保守に関する知識・対応経験も積極的に書くと、即戦力としての印象が強まります。
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よくあるNG例とその改善策
抽象的な表現の避け方
「頑張りました」「やりがいがありました」といった抽象的表現は、読み手に具体的なイメージを与えません。代わりに、「どのような行動を取り、どんな結果に至ったか」を明確に記述する必要があります。
NG例:
サイト運営を任され、やりがいを持って取り組みました。
改善例:
ECサイト運営において、商品ページのUI改善を提案・実施。回遊率が15%向上し、カゴ落ち率が8%減少。
このように、定量的な結果を伴った記述にすることで、説得力が格段に増します。
数値を使った実績の示し方
「貢献した」「サポートした」という言葉もよく見られるNG表現です。業務内容が伝わりづらく、実際にどれほどの影響を与えたのかが曖昧になります。以下のように改善しましょう。
NG例:
SEO対策を行い、サイトの流入数に貢献。
改善例:
SEO施策を実行し、「転職 ポートフォリオ」の検索キーワードで1位を獲得。自然検索からの月間流入が5000→12,000PVに増加。
結果に数字を添えるだけで、実績のインパクトは何倍にもなります。
誤字脱字・フォーマットの統一性の確認
いかに内容が良くても、誤字脱字があると評価が下がってしまいます。また、フォントのばらつきや、見出しの不統一、句読点の揺れなど、フォーマットの乱れは「詰めが甘い」「仕事も雑なのでは」という印象を与えてしまう要因です。
職務経歴書を作成したあとは、印刷して音読するなどして、細部まで丁寧に確認しましょう。テンプレートを使う際も、自分のスタイルに合わせて整理し直すことが大切です。
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せっかく整えた経歴書、企業に届ける準備もしておきましょう。
職務経歴書作成後のチェックリストと提出方法
提出前の最終確認ポイント
以下のような項目をチェックリスト化して、最終確認を行いましょう。
- 情報に誤りがないか(社名・日付・実績数値など)
- 時系列・フォーマットが整理されているか
- アピールしたい強みが伝わっているか
- 誤字脱字がないか
- 第三者が読んでわかりやすいか
一度提出してしまえば修正は困難です。信頼を損なわないよう、丁寧な確認を心がけましょう。
提出方法(メール・郵送・オンライン)のマナーと注意点
職務経歴書の提出方法は、応募先によって異なります。以下、それぞれのポイントを紹介します。
- メールの場合:PDF形式で添付。ファイル名は「職務経歴書_氏名.pdf」など分かりやすく。メール本文にも簡潔な挨拶と送付内容を明記する。
- 郵送の場合:クリアファイルに入れ、封筒には「応募書類在中」と明記。折り目がつかないように注意。
- オンライン応募フォームの場合:フォーマットに沿って提出。入力フォーム型の場合でも、Wordなどで作成した職務経歴書を添付する欄があればアップロードを忘れずに。
いずれの場合も、指定された方法・ファイル形式に従い、マナーを守って提出することが大切です。